パリでおいしいチーズを買いたい方に、ぜひ知っていただきたいお店があります。

その名は、Fromagerie Quatrehomme(フロマジュリー・キャトルオム)。

女性として初めてチーズ部門のMOF(フランス国家最優秀職人章)に選ばれた、マリー・キャトルオムさんで知られる老舗チーズ専門店です。

今回は、私が普段利用しているパリ7区の店舗を中心に、キャトルオムの歴史や魅力、アクセス、日本への持ち帰りについてご紹介します。

パリ7区のチーズ専門店キャトルオムの外観

キャトルオムのパリ7区店へのアクセス

私が利用しているのは、パリ7区のセーヴル通りにある歴史的な店舗です。

住所:62 rue de Sèvres, 75007 Paris

最寄り駅はメトロ10番線のVaneau駅。Duroc駅やSèvres–Babylone駅からも歩いて行くことができます。

パリの老舗百貨店ル・ボン・マルシェからも徒歩圏内なので、お買い物や街歩きの途中に立ち寄りやすい場所です。

キャトルオムの歴史を感じる店構え

落ち着いた店構えからも、長い歴史を重ねてきたお店ならではの風格が感じられます。

1935年、ムフタール通りから始まった家族の物語

キャトルオムの物語は、1935年に始まります。

ブルターニュ出身のベルナデットと、コレーズ出身のアンリ・シュルジェ夫妻が、パリ5区のムフタール通りに食料品店を開きました。

ムフタール通りは、昔から食料品店や市場が並ぶ、パリの食文化を象徴する通りの一つです。

戦時中、ベルナデットは姪のアリエットに助けられながら、一人で店を守り続けました。

キャトルオムの歴史を伝える写真 キャトルオムの家族の歴史 キャトルオム創業家の写真

その後、アリエットは農家の息子クロードと結婚。1949年、二人は現在のセーヴル通り62番地に、最初の「Maison du Fromage」を開きます。

ここから、現在まで続くキャトルオム家のチーズの物語が本格的に始まりました。

セーヴル通りにあるキャトルオムの店舗

女性初のチーズ部門MOF、マリー・キャトルオム

店を受け継いだアラン・キャトルオムは、1978年にマリーさんと出会います。

もともとマリーさんは、チーズとは異なる分野である心理運動療法士として働いていました。

1983年にアランと結婚した後、家族とともにチーズ専門店の発展に力を注ぎ、職人としての才能を開花させていきます。

そして2000年、マリー・キャトルオムさんは、チーズ部門で初めて誕生した女性MOFとなりました。

MOFとは「Meilleur Ouvrier de France」の略で、優れた技術と知識を持つ職人に与えられる、フランスを代表する称号です。

女性初のチーズ部門MOFマリー・キャトルオム

さらに2014年には、長年にわたる功績が認められ、フランスの国家勲章であるレジオンドヌール勲章のシュヴァリエに叙されました。

マリー・キャトルオムとレジオンドヌール勲章

4代にわたって受け継がれるチーズへの情熱

2010年には、マリーさんとアランさんの子どもであるナタリーさんとマキシムさんが家族経営に加わりました。

伝統を守りながら、熟成庫の拡張や設備の近代化、新しい商品づくりにも取り組んでいます。

キャトルオムの魅力は、古いものをそのまま残すだけではなく、受け継いだ技術を時代に合わせて進化させているところにあります。

現在、店頭には季節に応じて約200~250種類のチーズが並びます。

キャトルオム店内に並ぶチーズ パリのキャトルオムで販売されるチーズ

これだけ種類が多いと迷ってしまいそうですが、好みや食べるタイミングを伝えると、お店の方が相談に乗ってくれます。

  • クセの少ないものがいい
  • 今が食べ頃のチーズが欲しい
  • ワインに合わせたい

このように伝えて選んでもらうのも、フランスのチーズ専門店ならではの楽しみです。

チーズだけではない、7区店の楽しみ方

7区の店舗では、チーズのほかにシャルキュトリも扱っています。希望に合わせたチーズプレートや、チーズとシャルキュトリを組み合わせた盛り合わせを注文することもできます。

公式サイトでは、確実に用意してもらうために24~48時間前の予約が案内されています。

バゲットを用意すれば、パリの滞在先で気軽にフランスらしい食卓を楽しめます。

キャトルオムの親切なスタッフ キャトルオム7区店の店内

私が訪れるたびに感じるのは、お店の方々の雰囲気の良さです。

歴史ある名店でありながら堅苦しさはなく、チーズを選ぶ時間そのものを楽しませてくれます。

キャトルオムで購入できるチーズと食品

キャトルオムのチーズは日本へ持ち帰れる?

私が購入した際には、日本へ持ち帰ることを伝えると、チーズを真空包装してもらうことができました。

サービス内容は変わる場合があるため、購入時に「日本まで持ち帰りたい」と伝えて確認することをおすすめします。

農林水産省・動物検疫所の案内では、旅行者がチーズなどの乳製品を手荷物、預け荷物または別送品として携帯して日本へ持ち込む場合、動物検疫の対象外とされています。

ただし、航空会社の手荷物条件や日本の税関上の扱い、乗り継ぎ国の規則が別に関係する場合があります。出発前には、必ず最新の公的情報をご確認ください。

日本へ持ち帰るため真空包装されたチーズ キャトルオムのショッピングバッグ

キャトルオムの店舗情報

キャトルオムは、パリ市内に4店舗、パリ近郊のイシー=レ=ムリノーに1店舗あります。

パリ7区・セーヴル通り店

Fromagerie Quatrehomme – Rue de Sèvres
62 rue de Sèvres, 75007 Paris
最寄り駅:Vaneau、Duroc、Sèvres–Babylone

パリ9区・マルティール通り店

26 rue des Martyrs, 75009 Paris

パリ12区・ランデヴー通り店

4 rue du Rendez-vous, 75012 Paris

パリ13区・エスペランス通り店

32 rue de l’Espérance, 75013 Paris

イシー=レ=ムリノー店

9 rue du Général Leclerc, 92130 Issy-les-Moulineaux

営業時間や定休日は変更される可能性がありますので、訪問前にキャトルオム公式サイトでご確認ください。

パリでおいしいチーズを探すなら

キャトルオムは、おいしいチーズを買うだけの場所ではありません。

一つひとつのチーズの向こうに、生産者の仕事と、熟成を見極める職人の経験、そして4代にわたる家族の歴史が感じられるお店です。

パリで本格的なチーズ専門店を訪れたい方は、ぜひ旅程に加えてみてください。

きっと、チーズを選ぶ時間もパリの大切な思い出になると思います。

それでは皆さま、ボン・ジュルネ!

ABOUT ME
パリNow
パリ在住20年以上。 パリでの子育てやおもてなし、街案内を重ねながら、雨の日も風の日もマルシェへ通い、パリの街を歩き続けてきました。 お店選びで大切にしているのは、価格だけではありません。雰囲気、サービス、そこで過ごす時間まで含めた、本当の意味でのコストパフォーマンスです。 カフェ、レストラン、パティスリー、雑貨店など、実際に足を運び、自分の目と感覚で確かめた場所をご紹介しています。 まだ知られていないお店の「魅力」を見つけた瞬間が、私にとって何よりの至福。パリNow!では、思わず「ここへ行ってみたい」と感じていただけるパリの今を、写真とともにお届けします。 「Marche-maman」は、雨の日も風の日もマルシェへ通い続けた日々から生まれた、このサイトの原点となる名前です。